テレワーク導入の補助金、助成金

今日のブログはテレワークに関する情報をお伝えします。

新型コロナウイルス感染症対策で、テレワークによる在宅勤務が推奨されています。
この機会にテレワーク導入を始めた企業も多いですが、まだこれからという企業もあるかと思います。

そんな企業のためにテレワーク導入のポイントや、適用できる補助金、助成金をピックアップしてみました。

ちなみに蛇足ですが、本来のテレワークの定義は社外での勤務全般を指します。
テレワークのテレは「離れた場所で」という意味です。よく、テレビ会議やテレフォンを駆使した働き方だと勘違いして認識する人がいますが違います。まあテレビ(テレビジョン)やテレフォンのテレとテレワークのテレは同じ語源ではありますが。

したがって本来のテレワークは在宅勤務だけでなく、顧客先や移動中やサテライトオフィスでの勤務を含みます。
ただ今回の新型コロナウイルス感染症対策としては在宅勤務が推奨なので、主に在宅勤務のこととして話を進めます。

テレワーク環境整備のために導入したい機器やツール

・ノートパソコン or シンクライアント端末

まずはノートパソコンですね。会社でデスクトップパソコンを使っている場合は、それを自宅に持ち帰るのは厳しいですから、持ち運びやすいノートパソコンが基本です。
ただし情報漏洩に厳しい会社の場合、ノートパソコンにデータを保存すると漏洩リスクが上がるので、あえてデータ保存ができないシンクライアント端末という種類のコンピューターを支給するパターンもあります。

・VPN装置

通常、社内のシステムやファイルサーバーには、社内ネットワーク内のみ接続可で社外から接続できないセキュリティ制御をかけています。
しかし在宅勤務等で社内システムやファイルサーバーにアクセスできないのでは業務が進まないですよね。
社内にVPN装置(サーバー)、各パソコンにVPNソフトを導入して適切な設定をすれば、在宅のインターネット接続経由でも社内にいるのと同じように社内システム利用が可能になります。
費用はピンキリで人数や性能にもよりますが10万円から数百万円というところです。もしくは無料で使えるソフトもあります。

・グループウェア

具体的にはスケジュール管理や情報掲示板などです。離れて働く人同士で情報共有がしやすいツールです。
テレワーク以前からもともと社内利用しているものがあればそれをそのまま使うことになりますが、そういうのがなければ導入検討の余地がありますね。

・テレビ会議システム

具体的にはZoom、Skype、Teams、WebEXなどのソフトが有名です。費用は無料プランや月額課金の有料プランなどさまざまです。

・ネットワーク環境

社員が自宅でインターネット契約をしている場合は、それを使ってもらうのが基本になります。
ただし情報セキュリティを確保するための利用ルールの策定や教育を行う必要があります。
インターネット契約がない社員向けには、会社からモバイルルーターを支給するといった対策も必要になります。

・周辺機器

会社と違って自宅だと仕事環境がなかなか整わないです。
外部ディスプレイ、スピーカーマイク、Webカメラ、プリンタ&スキャナ、机や椅子など、会社から支給または補助を出すケースがあります。

※テレワーク環境整備のための注意点

テレワーク導入にあたっては設備やツールの導入以外にも就業規則の見直しや、報・連・相をしやすい仕組みづくり、その他さまざまな配慮も行いましょう。

テレワーク環境整備に使える補助金、助成金

「IT導入補助金」のコロナ特別枠

https://www.it-hojo.jp/

担当省庁:経済産業省
対象:中小企業(個人事業者含む)

支給額:最大450万円(補助率2/3)

応募方法:電子申請(なお申請にはGビズIDが必要、新規取得に2週間程度かかるので要注意)
必要書類:履歴事項全部証明書、納税証明書「その1」または「その2」
募集期間:2020年5月11日~5月29日
採択発表:2020年6月中(予定)
支給時期:実績報告書を提出して事務局に承認された後、つまり2020年末~2021年初めごろ

※この5月29日締切の後にも、9月末締切、12月末締切で募集がある予定。

注意点:
・対象は事務局に登録されたITツールとその付随サービスのみ対象。何でも対象にできるわけではないです。
 そのITツールの登録審査も5月11日から始まって順次公開されます。
 基本的にはグループウェア等のソフトウェアが多な対象になってきます
・パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象外。レンタルなら一定期間分は対象内。
・補助金申請して事務局の審査で採択(承認)される必要があります。採択率は高い傾向です。
・採択補助金採択前に契約・納品・支払した費用は無効になります。必ず採択後に契約すること。
 (特例で2020/4/7~5/10の間に契約した分は参入可能という規定があるが期間が狭いので適用しにくい)

「小規模事業者持続化補助金」のコロナ特別枠

https://r2.jizokukahojokin.info/corona/

担当省庁:経済産業省
対象:小規模事業者(個人事業者含む)
(小規模の定義は、商業サービス業は従業員5人以下、宿泊・娯楽、製造業、その他は従業員20人以下)

支給額:最大100万円(補助率2/3)

応募方法:郵送 (将来的には電子申請に移行予定だが今回は郵送のみ)
必要書類:申請書や計画書の他に、商工会議所の確認書の添付が必要
募集期間(第1回締切):2020年5月15日まで(郵送必着)
募集期間(第2回締切):2020年6月5日まで(郵送必着)
採択発表(第1回締切):2020年5月下旬予定
採択発表(第2回締切):2020年8月頃予定
支給時期:実績報告書を提出して事務局に承認された後、つまり2020年末~2021年初めごろ

※上記締切後にも複数回の募集は予定あるとのこと。

注意点:
・この補助金はもともと「販路開拓」の取組のための、広報宣伝費用(HP制作も可)や設備・システム投資を対象にした補助金です。
今年度はコロナ特別枠として、合わせて行うテレワーク環境整備なども対象に含めることができます
・詳細な対象経費区分は公募要領の規定を参照して確認ください。
・パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象外です。レンタルなら一定期間分は対象内。
・補助金申請して事務局の審査で採択(承認)される必要があります。
・採択補助金採択後に契約・納品・支払するのが原則ですが、コロナ特別枠の特例で2020/02/18以降の契約なら先に契約・支払してもOK。急ぎで投資したい場合は最有力候補となります。採択をあてにして先行投資して不採択になったら悲しいが・・・

「ものづくり補助金」のコロナ特別枠

http://portal.monodukuri-hojo.jp/

担当省庁:経済産業省
対象:中小企業(個人事業者含む)
支給額:最大1000万円(補助率2/3)

応募方法:電子申請(GビズIDが必要、新規取得には2週間程度かかる)
必要書類:申請書や計画書や決算書(PDF)
募集期間:2020年5月20日まで
採択発表:2020年6月下旬予定
支給時期:実績報告書を提出して事務局に承認された後、つまり2020年末~2021年初めごろ

※この5月20日締切の後にも、8月末締切、11月末締切で募集がある予定。

注意点:
・「ものづくり補助金」は革新的な商品サービスの開発等に必要な設備投資への補助がメインですが、コロナ特別枠では合わせて行うテレワーク環境整備も対象にできます。
・対象経費区分は公募要領に規定された範囲。基本的には汎用性の高い機器は対象外ですが、先日質問したところテレワーク目的であればノートパソコンも対象にできると回答をもらいました。ただし担当者によって回答がぶれる可能性はあるので要注意ですが。
・補助金申請して事務局の審査で採択(承認)される必要がある。採択率はあまり高くなく50%前後。
・採択補助金採択前に契約・納品・支払した費用は無効。必ず採択後に契約すること

「新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/syokubaisikitelework.html

担当省庁:厚生労働省
対象:テレワークを新規で導入する中小企業(労災保険加入が必須)

支給額:最大100万円(補助率1/2)
募集期間:2020年3月9日~2020年5月29日

注意点:
・パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象外(シンクライアント端末のみ対象)
・就業規則変更などの費用も補助対象にできる

「働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/telework_10026.html

担当省庁:厚生労働省
対象:テレワークを新規で導入する中小企業(労災保険加入が必須)

支給額:最大300万円(補助率3/4) ※ただし時短の成果目標に未達の場合は最大200万円(補助率1/2)
募集期間:2020年4月1日~2020年12月1日(予定)

注意点:
・パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象外(シンクライアント端末のみ対象)
・就業規則変更などの費用も補助対象にできる

【東京都限定】「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/03/05/27.html

担当省庁:東京都
対象:都内に本社・事業所を置く中小企業等
支給額:最大250万円(補助率100%)
応募方法:郵送
募集期間:2020年3月6日~5月12日(必着)

注意点:
・費用全額が補助される有利な助成金だが、都内の企業のみ対象。募集も終了となる。

【埼玉県限定】「テレワーク緊急導入奨励金」

https://www.pref.saitama.lg.jp/womenomics/torikumi/review/telework_syoureikin.html

担当省庁:埼玉県
対象:テレワーク制度などの導入・対象拡大
支給額:奨励金30万円
要綱公表:5月11日(月曜日)
募集開始:5月18日(月曜日) ※申込が100社となった時点で受付を締切

注意点:
・取組に対してアドバイザー派遣(無料)でアドバイスを受けることができます。
・対象条件などの詳細は上記ホームページを参照ください。

以上、テレワーク導入についてまとめてみました。
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