新型コロナウイルス感染症特例リスケ

今後、新型コロナウイルス感染拡大の防止と社会経済活動の両立が
求められる中、影響の大きい事業者への一層の資金繰り支援を講じる
ため、「新型コロナウイルス感染症特例リスケジュール」(以下、特例
リスケ)制度が制定されました。

リスケジュール(通称リスケ)は、元本の返済を猶予してもらうことです。
借入金が減るわけではないですが、目先の返済を待ってもらえる分、
資金繰りに余裕が生まれますので、売上減(収入源)などに苦しむ
事業者の対応策としてとても有力な手段になります。

1.制度概要

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業について、最大1年間、
既存債務の元金返済猶予を行うもの。

制度詳細は中小企業庁のホームページに記載。

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/2020/200406saisei.html

2.主な対象先

新型コロナの影響で最近1カ月の売上高が前年又は前々年同期と比較して5%以上
減少している中小企業。

3.手続きの流れ

 (1)特例リスケ窓口相談(第一次対応)

 (2)特例リスケ計画策定支援(第二次対応)
   ①計画策定支援が適当と判断される場合(今後6カ月間の資金繰りの見通しが
     認められる⇒新規融資の調達予定段階を含む)、相談企業の承諾を得て主要
     債権者の意向確認

   ②計画策定支援を決定(第二次対応開始)

   ③全対象債権者へ元金返済猶予要請(計画策定期間として)

   ④計画案の策定(相談企業が主要債権者等の協力のもと作成)

   ⑤全対象債権者の同意を得て、1年間のリスケ計画が成立

 (3)フォローアップ

   ①特例リスケ期間中は、原則毎月1回モニタリングを実施

   ②特例リスケ期間中・経過後に、必要に応じ相談企業の申し出を受け、
    通常の再生計画策定支援を検討

まとめ

最近はコロナ対策の借入制度も充実していますが、それと合わせて
既存借入のリスケジュールも行うことで資金繰りの確保ができます。
選択肢のひとつとして積極活用しましょう。