令和2年度版、ものづくり補助金について

新型コロナウイルスが猛威を振るっている昨今ですが、本日のブログは「ものづくり補助金」制度を扱います。
ものづくり補助金は平成25年から創設された大変人気のある補助金ですが、従来は年1~2回の募集しかなかったのが、今年度は年5回の募集締切が設けられて大変使いやすくなりました。また今回の2次締切から新型コロナウイルスが猛威を振るっている環境に合わせてコロナ対策の特別枠も創設されました。この特別枠を活用すると、テレワーク環境整備の名目でパソコンやタブレットの購入費用も含めることができたり、新事業分の広告宣伝・販売促進費も含めることができたりと、補助金の獲得額を増やすことができます。そういった活用方法も含めて解説します。

(今日はかなり長文です)

なお、この解説は分かりやすさ重視で意訳したり細部を省略している箇所もあります。
正確な情報については、必ず「ものづくり補助事業公式ホームページ」の公募要領などの情報を確認ください。
http://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html

【もくじ】

1.制度概要
2.対象条件
3.補助金額の計算方法
4.令和2年度版のコロナ対策「特別枠」創設
5.補助対象経費の範囲
6.採択のポイント①(事業計画書)
7.採択のポイント②(加点項目と減点項目)
8.採択後の注意点
9.まとめ

1.制度概要

正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。
長いので通常は「ものづくり補助金」と略して呼ばれます。
公式サイトのタイトルでも「ものづくり補助金総合サイト」となっています。

中小企業や小規模事業者が、生産性向上のために革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を、国が補助金で支援してくれます。
投資額の2分の1または3分の2で最大1,000万円の補助金が支給されるという制度です。
借入などと違い返済が不要ですので大変人気がある補助金です。(賃上げ条件に違反したときの変換規定はありますがそれは後述します)
ただし申請すれば無条件でもらえるものではなく、公募期間内に申請した後に事務局で審査されて、そこで採択される必要があります。

今年度の締切は以下となっています。従来は年2回程度でしたが、今年度は5回の締切が設けられました。
1次締切:令和2年(2020年) 3月31日 (修了)
2次締切:令和2年(2020年) 5月20日 (募集中)
・3次締切:令和2年(2020年) 8月中旬予定
・4次締切:令和2年(2020年)11月中旬予定
・5次締切:令和3年(2021年) 2月中旬予定

過去年度の採択率の実績は以下となっています。

年度予算規模応募数採択数採択率
平成25年度1次1,000億円1,836
10,209
742
4,162
40.4%
40.8%
2次11,9265,61247.1%
平成26年度1次1,400億円7,396
15,019
2,916
6,697
39.4%
44.6%
2次14,5024,81833.2%
平成27年度1次1,020億円17,1287,25342.4%
2次13,3505,88144.1%
平成28年度1次1,020億円24,0117,72932.2%
2次2,6182198.4%
平成29年度1次763億円15,5476,15739.6%
平成30年度1次1,000億円17,2759,51855.1%
2次6,3552,47138.9%
平成31年度1次800億円14,9277,46850.0%
2次5,8762,06335.1%

採択率は年によって違いますがだいたい50%くらいですね。
自社の申請が採択されるかどうかは、採択されるポイントを押さえた申請書づくりが重要になります。それについては後述します。

2.対象条件

日本国内に本社がある「中小企業者」が対象です。法人だけでなく個人事業者も含みます。
中小企業者の定義は中小企業基本法の定義に準じて業種ごとに基準があります。
概要は下記の通りで、資本金か常勤従業員数のどちらかを満たせば「中小企業者」として扱われます。(厳密には業種がもう少し細分化されているので詳細は公式の公募要領を参照ください)
また、「中小企業者」の中でも「小規模事業者」の定義も満たしていると、補助率や加点の面でメリットを受けられます。

業種中小企業者中小企業者小規模事業者
資本金)常勤従業員数)常勤従業員数)
製造業、建設業、運輸業、
ソフトウェア・情報処理サービス業、その他
3億円以下300人以下20人以下
卸売業1億円以下100人以下5人以下
サービス業5000万円以下100人以下5人以下
小売業5000万円以下50人以下5人以下

※従業員数は役員や事業主を除く常勤の従業員数です。パート・アルバイトも常勤なら含みます。
※単体で中小企業者に該当しても大企業の子会社等は「みなし大企業」として対象外になります。
※医療法人や社会福祉法人などの組織形態は規模に関わらず対象外になります。

この上記条件を満たした中小企業や小規模事業者が取り組む「革新的な製品・サービス開発」または「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な『設備・システム投資等の経費』がものづくり補助金の対象になります。

3.補助金額の計算方法

補助金額は最大1,000万円です。
ただし対象経費の全額が補助金で支給されるのではなく、対象経費に補助率をかけた金額が補助金額になります。
この補助率が中小企業は2分の1小規模事業者は3分の2です。

例えば、以下です。金額は全て税抜きベースです。
・中小企業で対象経費が600万円なら補助金額は300万円。(自己負担が300万円)
・小規模事業者で対象経費が600万円なら補助金額は400万円。(自己負担が200万円)
・小規模事業者で対象経費が1,500万円なら補助金額は1,000万円。(自己負担が500万円)
・小規模事業者で対象経費が1,800万円なら3分の2は1,200万円ですが上限1,000万円なので補助金額は1,000万円。(自己負担が800万円)
・中小企業で対象経費が1,800万円なら2分の1は900万円で上限1,000万円以内なので補助金額は900万円。(自己負担が900万円)

対象経費は申請時点では概算で申請しますが、採択後に交付申請や実績報告をしてその実績ベースの金額で補助金額が確定します。

4.令和2年度版のコロナ対策「特別枠」創設

今年の令和2年度の2次締切から、コロナの影響を乗り越えるための前向きな投資を行う事業者を支援するため「特別枠」が設けられました。

特別枠の条件としてまず公募要領に記載の文言をそのまま書くと以下の通りです。

特別枠については、補助対象経費の6分の1以上が、以下の要件に合致する投資であること。

A:サプライチェーンの毀損への対応
顧客への製品供給を継続するために必要な設備投資や製品開発を行うこと
(例:部品が調達困難になったため部品を内製化、出荷先の営業停止に伴って新規顧客を開拓等)
B:非対面型ビジネスモデルへの転換
非対面・遠隔でサービスを提供するビジネスモデルへ転換するための設備・システム投資を行うこと
(例:店舗販売からEC販売へのシフト、VR・オンラインによるサービス提供等)
C:テレワーク環境の整備
従業員がテレワークを実践できるような環境を整備すること
(例:WEB会議システム等を含むシンクライアントシステムの導入等)

これを読んで私はいくつか疑問があったので事務局に問い合わせてみました。
その質問と回答をざっくり書くと以下です。

Q:新製品開発でものづくり補助金の申請をしますが、特別枠があるなら同時にテレワーク環境整備も計画しようと思います。このとき新製品開発とテレワーク環境整備に直接の関連がないですが問題ないですか?
A:直接の関連はなくても問題ないです。テレワーク環境整備によって生産性が上がる取り組みであれば。

Q:非対面型ビジネスも同様ですか?例えば新製品開発と平行して、既存製品を非対面で販売できるECシステムを構築するとか。
A:問題ないです。

Q:補助対象経費の6分の1以上が条件ということですが、例えばBとCとかで跨った合計で計算していいですか?
A:ABC跨った合計金額でいいです。

Q:テレワーク環境整備として具体的にはノートパソコンやスピーカーマイク等の汎用性の高い機器の購入でも問題ないですか?基本的には汎用性の高い機器は不可という規定がありますが。
A:今回のテレワーク環境整備に限って、汎用性の高い機器も認められます。ただし非対面型ビジネスの方は不可です。

「特別枠」は通常枠とは別予算が付くので、採択率が高まる期待が持てそうです。
また、「特別枠」で申請して不採択だったとしても、「通常枠」と一緒に再審査されて採択になる可能性があり、しかも特別枠の取組があることが通常枠審査時の加点ポイントになるので有利です。

他に「特別枠」のメリットとして、中小企業の補助率が通常は2分の1のところ3分の2に上がる(小規模事業者はもともと3分の2なのでそのまま)、後述しますが「特別枠」だと従来は補助対象経費に含められなかった「広告宣伝・販売促進費」も対象経費にできます。とてもメリットが多いのでぜひ「特別枠」での申請を検討しましょう。

5.補助対象経費の範囲

補助対象経費として認められる経費区分は以下の表の通りです。
かなり意訳して書いてますので、正式な定義は必ず公式の公募要領で確認してください。

経費区分説明
機械装置・システム構築費①機械・装置、工具・器具の購入、製作、借用 に要する経費
②専用ソフトウェア・情報システム の購入・構築、借用に要する経費
③上記と一体の改良・改造や据付け費など
技術導入費知的財産権(ライセンスなど)の導入など
専門家経費この事業遂行に必要な支援を各種専門家に依頼する謝金
(ただし、ものづくり補助金申請支援した専門家への支払は不可。
それをありにしたら色々水増しできてしまうので)
運搬費運搬料等
クラウド利用費クラウド利用料
原材料費試作開発分の原材料費(販売目的の生産分は不可)
外注費試作開発分の外注費(販売目的の生産分は不可)
知的財産権等関連経費特許等の取得の弁理士費用等(ただし出願料、審査請求料、特許料などの分は不可)
広告宣伝・販売促進費
(特別枠のみ、上限は総額の1/3まで)
広告(パンフレット、動画、 写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展(海外展示会を含む)、セミ ナー開催、市場調査、営業代行利用、マーケティングツール活用等にかかる経費

全般への注意事項(たくさんありますが一部だけ抜粋します、正確には公募要領で確認してください)
自社の役員報酬や従業員給与などの人件費は参入できません。(外注費ならOK)
・リースやレンタルなどの借用費用は補助対象期間内の費用のみ参入可能です。
・汎用性があり、目的外使用になり得るもの(例えば、事務用のパソコン・プリンタ・文書作成ソフトウェア・タブレット端末・スマートフォン及びデジタル複合機など)の購入費は不可。ただし前述の通り「特別枠」のテレワーク環境整備目的のみ例外でOK。
・中古品は原則不可だが、3者以上の中古品流通事業者から型式や年式が記載された相見積もりを取得している場合はOK。

6.採択のポイント(1)(事業計画書)

採択のポイントとしては、まず事業計画書の必須要件を満たし、その他の審査基準を押さえた事業計画書であることが重要です。事業計画書作成の注意点についていくつか書きます。

基準年度と事業計画期間

事業計画書を作るにあたっては、基準年度が以下のルールで決まります。
・直近の決算日が、申請締切日から6ヵ月以内ならその直近決算期の実績値(確定前なら見込値)。
・6ヵ月よりも経っているなら当期決算の見込値。

ちなみに経営革新計画だと当期決算の見込値という考え方がなくて必ず直近決算期の実績値が基準になるので、後述する加点ポイント狙いで同時並行で進めると、ここがずれてくる場合があるんですよね。

これをベースとして、そこから3~5年のいずれかの事業計画期間を決めます。3年か4年か5年の3択です。そしてその事業計画期間に応じて以下の3つの必須要件を満たすことが絶対に必要です。

①付加価値額を年3%増加

基準年度と比べて、事業計画期間終了年度の付加価値額が年平均3%以上増加になることが必須です。3年計画なら9%、4年計画なら12%、5年計画なら15%以上の増加です。
付加価値額とは営業利益+人件費+減価償却費のことです。利益を出して給与支払や投資もしましょうということです。
あくまで事業計画上で基準を満たしていれば実績が未達でも罰則はありませんが、事業計画の信憑性や根拠がしっかりしているかどうかは採択の有無に大きく影響します。最終年度の計画値が重要なので基本的には長い期間を選択する方が事業計画の信憑性は出しやすいですが、②③に記載する賃上げや最低賃金の負担が増すのでその良し悪しを見極めて決めましょう。

②賃上げを年1.5%増加

基準年度と比べて、事業計画期間終了年度の給与支給総額が年平均1.5%以上増加になることが必須です。3年計画なら4.5%、4年計画なら6%、5年計画なら7.5%以上の増加です。給与支給総額は役員や事業主を含めた給与支給総額です。退職金や福利厚生費(社会保険の会社負担)等は含みません。
よく誤解されますが、給与水準(単価)ではなく、あくまで全社員の給与総額合計で判断されます。だから社員を増やす方向であれば達成は容易ですね。こちらは事業計画だけでなく、実績で達成できていないと補助金返還という罰則があります。詳しくは後述します。

③地域別最低賃金より+30円以上を確約

事業計画期間内において、対象事業場の全社員の賃金を地域別最低賃金より+30円以上を確約が必須です。こちらも実績で達成できていないと補助金返還という罰則があります。後述します。

以上の必須要件を満たすことは当然として、他に「技術面」「事業化面」「政策面」の審査基準があります。

事業計画書の審査基準について

「技術面」は、今回申請する新製品や新サービスがどれだけ『革新的』かというアピールが必要です。例えばそれが世界初・業界初といった新規性があれば革新性として文句ないですが、そこまで言わなくても既存技術の転用や隠れた価値の発掘のアイディアが優れていれば評価されます。革新性の他にも、開発における課題設定と解決策の妥当性、達成目標の立て方、技術的能力の備えなどが審査ポイントになります。

「事業化面」は、市場ニーズ・顧客ニーズの的確な把握、価格や性能での優位性や収益性、人材面や資金面での備え、費用対効果などが審査ポイントになります。

「政策面」は、地域経済への波及効果、地域の雇用への貢献、ニッチ分野でトップに立てる潜在性、環境配慮の高さ(SDGs的なやつ)などが審査ポイントになります。

事業計画書の審査ポイントはたくさん設けられているのですが、これらの箇所をしっかり網羅した事業立案と作文能力が求められます。逆に言えばこういったポイントを押さえながら事業計画を磨くことでいい事業計画ができるよと誘導されているとも言えます。

7.採択のポイント(2)(加点項目)

採択のポイントのもうひとつは加点ポイントです。
全部で6項目の加点ポイントがあります。

①経営革新計画を取得済 or 申請中
②小規模事業者または創業5年以内
③-1:コロナ特別枠に該当 or 台風15号か19号で被災
③-2:事業継続力強化計画を取得済 or 申請中
④-1:賃上げ表明
      「総額で年2% &最低賃金+60円」
      「総額で年3% &最低賃金+90円」
④-2:被用者保険の適用拡大の任意適用

企業の事情によって取れるものと取れないものがありますが、取れる加点ポイントを確実にとっていくのが重要です。こちらは事業計画書の審査項目と違って、取れるか取れないかがはっきりしていますので。

特に、①:計画革新計画と、③-2:事業継続力強化計画は、申請中でも可なので取得済でなければセットで申請するのがセオリーになってきます。
また、④-1:賃上げ表明は、どうせ必須要件で総額で年1.5% &最低賃金+30円が義務なのでそれをもう少し上乗せ宣言して加点ポイントにしてしまいましょう。2種類ありますが当然ながら3%で+90円の方が加点ポイントが大きいです。ちなみにどれくらい違うのかを事務局に質問してみましたがさすがに教えてくれませんでした。

これらの加点ポイントはほとんどの申請者は押さえてきますので、もし自社が取らなかったら相対的に不利になると考えてください。

また今年度から減点ポイントという制度が新設されて、過去3年にものづくり補助金の交付を受けているとその回数に応じて減点という規定が追加されました。リピーターは若干不利に、ルーキーは相対的に有利になります。

8.採択後の注意点

申請の応募締切から1か月後くらいに採択の可否の発表があります。過去平均で50%くらいの採択率ですが、ポイントを押さえた申請をすれば採択の可能性は高まります。無事採択されたらほっと一安心ですね。
いやでも安心するのはまだ早いです。補助金をもらうためには、採択後の事務手続きもたくさんありそれらを全てこなさなければいけません。「採択を受けてからが本番」と表現する人もいるくらいです。ここではその注意点を記載します。

・交付申請~交付決定

採択が通ったからといってすぐに発注をしてはいけません。
採択通知後に、まず「交付申請書」を提出する必要があります。
「交付申請書」には見積書などを添付します。この見積書は、単価50万円以上のものは原則として2社以上から相見積をとることが必要です。性質上それが困難な場合は随意契約の理由書を提出します。
中古品に関しては3社以上の中古品流通事業者から型式や年式が記載された相見積もりを取得することが求められます。
これらの見積書を揃えて「交付申請書」を提出します。

順調なら1ヵ月ほどで「交付決定通知書」が返ってきます。その後に発注可能となります。交付決定日よりも前に発注、購入、契約等を実施したものは補助金の対象外になるので注意ください。
特例として申請前に「様式3 事前着手のための承認申請書」を提出してその承認通知を得ている場合のみ事前着手可能です。

・支払の注意点

支払についても当然ながら交付決定日より後に行います。前でもダメですし遅すぎてもダメです。交付決定日から10か月間が補助事業期間となっていてその間に支払完了までする必要があります。
支払は全て銀行振込で行う必要があります。手形等は不可です。少額の支出に限って事務局に事前相談のうえで現金やクレジットカードが可能です。

・中間監査

途中で事務局の中間監査が来る場合があります。現地・現物の確認などがあります。

・実績報告

補助金対象経費の支払完了がすべて終わった後は30日以内に速やかに「実績報告書」を提出する必要があります。証票を取り揃えて補助事業期間中の取り組みなどを報告する必要があります。
これは遅くとも交付決定日から10か月以内に終わらせる必要があります。

・確定検査(交付額の決定)

「実績報告書」を提出した後、事務局から「確定検査」を受けることになります。
補助期間中の取組や事業の成果を事務局に説明するとともに、場合によっては購入した機械装置などを事務局が確認する現地視察があります。

・補助金請求

確定検査に合格し、実績報告に問題なければ、補助金の金額が確定します。確定した補助金を事務局に請求し、その補助金の支払いを受けることになります。

・事業化状況報告

一連の事業が完了した後も5年間は毎年事業の状況を報告する必要があります。
この事業化状況報告は、あくまでも結果の報告という趣旨であり、ものづくり補助金を使用した事業が実際に行われているかどうかを確認します。
確認といっても、すでに補助金自体は交付されていますし、確認自体も事業化していることを確認する程度のものとなります。(決算書などの収支実績は求められます)

・返還規定について

虚偽の申請や報告があった場合は、補助金交付の取消・返還が行われることがあります。
また賃上げ目標について厳しくチェックされます。具体的には、申請時点で正しく従業員表明をしていなかったことが判明した場合、事業計画期間内(申請時に決めた3~5年の期間)の各年3月の時点で最低賃金の目標が守れていない場合、事業計画期間終了時点で給与支給総額の増加目標が達成できなかった場合、に補助金の一部または全部の返還が要求されます。
天災や特別な事情がある場合は免除される規定もありますが、返還額の計算式も含めて複雑なので詳しくは公募要領で確認ください。

・収益納付

上記の返還規定とは別に、収益納付という規定もあります。
ただ通常の事業であればこれに該当することはあまりないですし、加点条件にもなっている給与支給総額を年率平均3%増加と最低賃金+90円を確保していれば免除されるのであまり問題にはならないでしょう。詳しくは公募要領で確認ください。

9.まとめ

ものづくり補助金は、うまくいけば返済不要な補助金が最大1,000万円も国から頂けるという、とても嬉しい制度です。
しかしだからといって補助金に合わせて事業計画を考えるのは本末転倒です。
極端な話、補助金がなくても進めたいというくらい熱い想いをもった事業、補助金がなくても採算が取れて成功するように練りこんで策定する事業計画、というのを前提において進めるべきだと私は考えています。

その条件を満たした上で、そうは言っても補助金申請やその事業計画書の作成を自力で全部書くのは大変だと思う企業様のために、弊社はものづくり補助金申請支援サービスを行っております。
初回相談は無料ですので、ご興味ある方はお気軽にご連絡ください。